学生のころアメリカに一時期住んでいた時に(日本人と比べて)アメリカ人はフレンドリーだなと思ったことがある。
見知らぬ人とも気軽に会話するし、知らない人にも笑顔で挨拶したりする。
外国人てみんなそうなのかなぁ、とさえ思っていた。
ヨーロッパにきてその認識は変わった。
スペインは陽気というイメージが日本人にはあるようだが、それは南部のイメージが定着しているかもしれない。
私はほかの都市には住んだことはないけれど、とくにカタルーニャ地方は、まるでそんなことはない。シャイなのか、日本と同様、知らない人とは簡単に話さないし、あまりオープンではない。
そして、こちらに住み初めたころ最初に驚いたのは、一般的に接客業にまるで笑顔がないこと。(ヨーロッパのほかの国もこの傾向があると聞いたことがある)
お店に入っても、店員の笑顔がまずないことのほうが多い。
こんにちは(いらっしゃいませ)すらなくても、それがけっこう普通。対応も日本とまるで違う。
スーパーのレジの人が隣のレジの人とずっとおしゃべりをしていて、レジに行くと、挨拶もないまま(もしくはおしゃべりを続けたまま)会計されたこともある。
ある薬局に入ったときは店主が電話中で、私(客)の存在には気づいていたので電話が終わるのを待っていたが、いつまでたっても終わらせないので、とうとうしびれを切らして買い物もせず店を出たこともある。
最初のころは、え?なあにこれは?私何かした?と思っていた。
月日とともにその対応にも慣れてはきたけれど、今でも時々、何だろうこの態度は、と不快に思うことはある。きっとまだ日本の感覚で見ている自分があるのだと思う。
これは、住んでみてわかった大きな「がっかり」のひとつ。
ただ、どこの国でもそうだと思うが、知り合いや友達に対しては愛想も接客もいい。なので行きつけのお店があるときは、なるべくそこに行くようになった。
旅行で観光地にのみ足を運んだ場合は、おそらくこういう経験をすることはあまりないかと思われる。私も旅行で訪れた時は一切感じなかった。なぜなら、旅行中行く場所は限られていて観光スポットが多く、そういう場所で働く人はみな英語を話し世界中からの観光客にも慣れているため、接客にもちゃんと笑顔があるのではと思われるから。
そして以上を踏まえ、最後に、旅行者の方へ。
観光中もしニコニコ笑顔で親切に寄って来る人がいたら逆に要注意です!!それは気さくな地元の人なんかではなく、スリである可能性がとても高いからです。